2012年4月21日 (土)

リバウンドを取りに行くあの娘が高く飛んでいる時に (前編)

138328_rocknroll
 
いつからロックンロールは多数派の快楽のデバイスに成り下がったんだ、と思う。
もう、ロックは100円ローソンで翌日に売られている50円のおにぎりじゃないか。
 
もともとはマイノリティが、マイノリティの魂の慰みと解放のために、
せめて魂だけは自由に、と、開発された音楽じゃないか。
どぶろくギターで、最高すぎるコストパフォーマンスで。
世界ではじめて、
世界ではじめて生まれた、「支配される側のための音楽」じゃないか。
世界中の個々の民俗の儀礼に内在する集合無意識を、人類の歴史上はじめて結び付けてしまった、
統合してしまった、奇跡の音楽。
それがロックンロールだったんじゃないのか。
 
誰でもできる、誰でも親しめる。
嗜好する人類が最も多いもの。
 
だから、フットボール(サッカー)とロックンロールこそが、世界の規律なんじゃないのか。
その規律こそが世界をロマンチックに保てる、
唯一の方法なんじゃないのか。
 
俺は両方とも大好きだ。
それを好きな僕を、無条件で受け入れて肯定してくれるから。
  
(ちなみに、昨今のユースカルチャーの定番となったヒッピホップもロックンロールの派生として定義してます。)
 
僕にとって、
ロックンロールの原体験はブルーハーツなので、
今夜はヒロトとマーシーについて書きたいと思います。
 
はじめは、「リンダリンダ」でした。 


中学の文化祭です。僕は1年生でした。
身体的にまだ、陰毛も生え揃わない頃でした。
憧れの先輩が演奏してました。 歌っていました。
うちの中学はもともと、80年代にテレビニュースで報道されたほどに荒れた中学でした。
卒業式で火災が起きていました。
(しかもその主犯が僕の親戚で、入学の時点で僕は完全にマークされていました。)
教師たちは生徒の「騒動」に対して過敏でした。
つまり、riotに対して過敏でした。危険因子を持った生徒は体罰で抑制されていました。
 
教師たちは表現者である生徒サイドに「約束」を求めました。
仮に「騒動」が起きた際、今後の文化祭でのバンド演奏は二度ととりこなわない。と。 
文化祭当日。
そのバンドは、2曲演奏しました。
ブルーハーツの「パンクロック」と「リンダリンダ」です。
まずは 
「吐き気がするだろ?みんな嫌いだろ?」
と、挑発的なフレーズで始まりました。
ボーカルの栗原さんは、野球部で、上手くて、いつもニコニコしていて、長身で手足も長く、だけどたまに悪ぶって喧嘩もしたりして、とにかくかっこよかった。教師たちも一目置いていました。
栗原先輩の口から「吐き気」というすさんだフレーズが発せられた瞬間に、戦慄が走りました。
「何かが起きている。」
と。
 
ステージの最前列に整列していた3年生の先輩たちは覚悟していたんだと思います。
少し物々しい雰囲気でした。
 
「パンクロック」の演奏が終わり、
ギターを担当していた櫻井先輩がDのコードを静かに、シャランと鳴らしました。
「リンダリンダ」が始まりました。 
 
今、思い返してみるに栗原先輩の顔はとても端整で、唐沢寿明に似ていたと思います。
その顔が唄う。
「ドブネズミみたいに美しくなりたい。」
   
クリーントーンのギターのコードストロークと
ボーカルの声。
その静けさは永遠に続きそうな静寂と、すぐ頭上の眼前まで落ちてきているナパーム弾のような緊張に張り詰めていました。
 
「写真には写らない、美しさがあるから。」
 
後ろから見る、3年生の先輩たちの背中は、破けそうでした。その背中から、何か現世のものではないものが弾け飛びそうでした。
そして、その瞬間は訪れます。
 
 
 
 
  
 

 
リンダリンダ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
 
 
 
 
 
 
 
体育館に、紙ふぶきが舞い散り、紙テープが乱れ飛び、絶叫とともに、3年生たちが飛び跳ねました。
 
「もしもぼくがいつかきみとであいはなしあうなら」 
「そんなときは、どうか!愛の!いみをしってください」

ひと学年分の合唱が響き渡り、ステージ上の栗原先輩は唄いながら、宙に舞っていました。二度と降りてこないんじゃないかという高度で。 
教師たちが怒鳴りながら生徒を抑止しようとしましたが、すぐにあきらめました。
押し寄せる人並み、落ちた紙テープは拾われ、何度も何度も宙を彩りました。 

僕たち1年生はそんな先輩たちの背中を、
唖然としながら、歯を食いしばりながら…。
いや。
正直、そのときどんな感情でその光景を見ていたのか覚えていません。
えもいわれぬ。
というのが最も近い言葉でしょう。
僕たちは、完全に心を奪われました。
 
演奏が終わり、体育館にアンコールが鳴り響きました。
それはまなびやを突き破り、街中に轟くほどでした。
 
やがて収拾のために教師は殴り、怒鳴り、先輩たちの、純情の暴動はいとも簡単に鎮圧されました。
 
翌年、文化祭は執り行われましたが、バンド演奏は中止となりました。
(翌々年に、3年生となった僕たちがバンド演奏を復活させるのですが、それはまた別の話。ながくなるので。)
そこまで含めたこの経緯が僕のロックンロール原体験です。
 
前置きクソ長くて申し訳ない。
 
なにが書きたかったのかと言うと、
ヒロトとマーシーがいかに、ぼくたちの世代に影響をおよぼし、
また、おれたちその影響忘れちゃってねえか?
このうすらぼけが!
ということを書きたかった。
 
なんかもう疲れちゃったので、今日はここで。終わり。
 
とにかく、
僕は生きている限り、
死ぬまで、
「ぼくら」を肯定しつづけていきたいと思っています。


冬におぼえた歌を忘れた
ストーブの中 残った石油
ツララのように尖って光る
やがて溶けてく 激情のカス
音楽室のピアノでブギー
ジェリー・リー スタイル
骨身をさらけ出したその後で
散文的に笑う

渡り廊下で先輩殴る
身に降る火の粉払っただけだ
下校の時にボコボコになる
6対1じゃ袋叩きだ
鼻血出ちゃったし あちこち痛い
口の中も切れた
リバウンドを取りに行くあの娘が
高く飛んでる時に

心のないやさしさは
敗北に似てる
混沌と混乱と狂熱が
俺と一緒に行く

校庭の隅 ヒメリンゴの実
もぎって齧る ひどく酸っぱい
夏の匂いと君の匂いが
まじりあったらドキドキするぜ
時間が本当に もう本当に
止まればいいのにな
二人だけで 青空のベンチで
最高潮の時に

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2012年4月16日 (月)

この日々は「俺」の成すものか、「俺たち」の成すものか

青☆組リーディング企画「青色文庫」。
終演しました。
古民家で紡ぐ、物語の懐。役者の声。
居させてもらえて、多謝です。
ありがとうございました。
 
お越しいただいたお客様に、僕のブログでのレビューへのレスポンスも頂けて、とても嬉しかったです。
役者としては、「リーディング」であること「すでに色がある団体への参加」であること。
試行錯誤でしたが、最後の最後でイメージ通りのアクトができて、
それはこなちゃんもわかってくれて、よかったんだけど。
でも、いかんせん遅すぎたよな。
甘い。
決して苦手な役はなかったし、むしろ自分の得意なレパートリーとなるような感触だっただけに、
うん。
甘い。
 
もっと信用のできる、危ない役者になります。
 
今日は駄目な原因のひとつであった懸念点を解消しました。 
それは、苦手なもののひとつである生活の面だったので。
明日からまた頑張ります。
僕には、明日があるのがいいです。
 
 
そして、ブログでは中途半端になっておりましたが、
「世田谷童貞機構」。
こちらもとても、いい経験ができました。
自身としては、二度目の「再演」でした。
再演の難しさと、どうしようもないような楽しさと、
どうだろう?これ。
俺は共有できたと思っています。お客様と。
どこだったかのステージで、まじで櫻井さんがステージ上で駄目だししたのが戦慄でした。
パンチしてたし。
怖かった。
そして、それがもうどうしようもなく、楽しかった。
 
僕は、どうせどうしようもない人間だし、
どうせなるなら、彼のようなどうしようもない人になりたいと
改めて思いました。
 
MCR「俺以上の無駄はない」も観ました。
どうしようもないものが、どうしようもなく、無防備にそこにあって、
なのに、存分に楽しませられてしまった。
俺は、
櫻井さんの作品が「楽しくない」って言えるようにならないといけないな、と思いました。
面白くて、かっこよくて、
とても、悔しかった。
 
だけど素直な俺も俺は好きなので、まあ、とにかく頑張ろうと、
それだけです。
 
好きな作家さんに、
「小栗くんは頑張ってない。」
と言われました。
とても悔しかった。
役者ばっかりやって、書く努力をしてない。と。
僕だって書きたい。悔しい。
悔しいとか言って、役者も中途半端にやってるんじゃないか、と。
だから、書きます。
書きたいことも、ネタも、うんざりするほどある。
僕のこと、キコのこと、好きだな、観たいな、と思ってくれてる人にしっかりと、たくさん届けたい。 
ちくしょう。
 
クロマニヨンズ「ハル」 

 
キコを、やりたい。
だから、やる。
 
明日から、無敗でいきたい。
だから、今日のうちに、一生分負けておこう。
 
二度と負けねえから!
 
友情、努力、勝利!!
 
 

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2012年4月 8日 (日)

青☆組リーディング企画「青色文庫」、キャストレビュー

本日、無事に幕を開けました。
お越しいただいたみなさま、誠にありがとうございます。
 
本日7日と明日8日は盛況でございまして、
キャンセル待ちの演目もございます。
 
それ以降はまだお席にも余裕があります。
平日がおすすめです。
 
平日に、おこしいただきたいです。正直に言うと。
僕が出演するBプログラムはもちろん「観てもらいたい」ですが、
あのね、
ちょっとね、
ほんと他のプログラムも観て欲しいんだわ。
まだ初日でコンプリートされた方はいないようなので、
先にコンプリートしている、キャストの俺が、
レビューしてみる。今日はそんな趣旨です。
 
なんでこんなことを書いているのかと言うと、
単に、俺は、観て、感動したから、面白かったから、
観てもらいたい。
と、
思ったのです。
 
【Aプログラム】  大人の絵本を開く60分間
本当に少女だった頃の無邪気な筆跡から 大人の為のほろ苦く美しい絵本の世界へ 

『青ずきんちゃん』1989年(13才) 約12分
吉田小夏の独り芝居です。
中学生の頃に書いた正真正銘の処女作。赤ずきんちゃんのダークパロディ、という一言では収まらない独自の世界観があります。すでに小夏さんの核となるものが存在するのがとても興味深いです。タイトルに「青」が含まれていますしね。
ついつい普通に観てしまうけど、これ、神奈川の女子中学生が書いた台本です。
発想は可愛いけど、クオリティが生意気。
会場で直筆の台本を閲覧することもできます。イラストつきの。
そして、役者としてはキコ/qui-co.「はなよめのまち」出演以来となるのではないのでしょうか?
小夏さんの熱演も必見です。

『夕焼けの名前』2001年(23才) 約13分
落ちが好きです。
あらすじを書いてしまうとネタバレ直結してしまうような気がするので回りくどく書きます。
落ちへのブリッジに入る瞬間が気持ちいいです。
福寿さんと高橋さんの言葉がたゆたうアクトが心地いいです。実際に夕陽の時間帯で観てもらいたいですね。
作家だけでなく、役者もいかに繊細に、丁寧に言葉を紡いでいるか、という青☆組の仕事を痛感できます。
朗読という演奏をじっくりとお楽しみください。
個人的に、福寿さんのアクトが「こういうのは初めてみるなぁ。」って感じまして、新鮮で魅力的でした。


『幸福の王子』(原作・オスカーワイルド)2011年(34才) 約30分
去年のイベント『prism』(@ルデコ)http://astarrism.web.fc2.com/gallery/prism.html で台本提供された短編。
有名な童話です。僕は知りませんでしたけど。
宝石と黄金と鋼の心臓でできた王子の像と自由に空を遊ぶツバメの、なんていうのかな?交流って言ったらいいのかな。可愛くて、おかしくて、ファニーで、そしてだんだんと悲しい、憧れの物語です。

ゲネで木下祐子さんが
「何回観ても泣いちゃうわ。」と言って泣いてました。あははは。ばかでー。いいとしこいて。
と思いますが、
俺も泣いてました。やられちゃうんだよね。こういうの。
やられちゃってください。


B  空想の卓袱台で過ごす60分間
デビュー前の蔵出し作品から近年大好評を得た短編へと続くちゃぶ台のモチーフ

『さよならドラえもん』1996年(19才) 約5分
でだしから衝撃的だと思います。青☆組でこういうのやっちゃうの?
と思われたと思います。タイトルの通り、ドラえもん。
だけどでだしから、不穏な言葉がはさみこまれ…。
短いし、一発勝負って感じなのであんまり書かないよ。誰が何役かも秘密。
僕はいつもスネオ登場の場面で吹きだしそうになります。
 

『磯野家の夜』1996年(19才) 約10分
タイトルの通りに、磯野のパロディ?
パロディさっきも書いたけど、これはパロディで収まっています。
でもその収まり方がぴったり収まっていて、うまいなぁと思います。楽しい。
ポイントは筋よりも、役者のアクティングです。パロディでコメディだからこそ、青☆組の役者の質の高さを実感できる。
あと、配役が絶妙。


『恋女房』2007年(30才) 約15分
かの話題のイベント「15munites made」で初出。荒井志郎演じる保険セールスマンが訪れたのは田中家、主人はにこやかに話を聞き、妻がお茶を運ぶ。どこにでもあるごくごく普通の家庭であるように見えるのだが、次に部屋に現れたのは…。妻。妻。妻。
やがて汗がとまらなくなる保険屋。部屋に素麺のすする音が響く。
コメディ的な発想は藤子・F・不二雄のSF短編集にも通じるところがあって、
それはつまり、
男女の理そのものをパロディ化する、という一種の哲学的な試みでもあります。
これもラストシーンがなんともうまい。
いや、こう書いていて思うけど、小夏さんはほんと、ラストシーンがうまい。というか、いい。

『燈籠』(原作・太宰治)2010年(33才) 約25分
太宰治の4つの短編をモチーフにリビルドした戯曲。
盗みを犯した女の独白から、彼女と彼女を取り巻く人々の恋が剥き出しで降り注いできます。
まさしく春って感じ。夏の話なんだけど。
これ、すごく気持ちいいです。五月雨のように言葉が鳴り捲るのがいい。
そのいちいちが不道徳なのがいい。
そのすべてに美しい意思が潜んでいるのがいい。
太宰のセリフもあるのだけど、すごく自然に小夏さんの中に存在しているんだよね。ちゃっかりって感じで。
本日、初日のアクトでは井上みなみさん演じる夢子のモノローグでしびれた。
でもほんとこれは、役者の緊張感がたまらない。たまんねえんだよ。
明日は誰にしびれるんだろう。
じゃ、ねえよ。
おれもでてます。おれがしびれさすんだ。
いやあ、ほんと初日。ステージ上で殺気みたいなのあったもん。青☆組こわい。
いやいや、刺さなきゃ。刺される。


C  不思議な訪問者に捧ぐ60分間
一人暮らしの女の部屋を舞台にした二つの戯曲。十二年の時を挟んだ対比と面影
一観客として4つのプログラムをコンペするとしたら、俺はこのCプログラムが一番好みかもしれない。


『スイッチと野菜ジュース』1998年(21才) 約27分
男と別れて同棲をやめ、引っ越した女の部屋。テレビの入った箱を開けると、そこに入っていたのは…。
うまくいかない恋の話。
どうしてこの女の恋がうまくいかないのか、周りの人にはすごくよくわかるんだけど、本人は永遠に気付きそうもない感じが、なんとも可愛い。
主人公を演じる大西玲子さんが素晴らしいですね。この次のやつもだけど、
大西さんは嵌った時の、なんというか、その、はまりっぷりが、こう、ギュッと、まったく、うまく
言えないんだけど、俺はしびれた。
せつねえんだよな。なんであんなせつねえんだろう。
なんでだろう。

うん。
目だな。リーディングだけど、目がいいです。目を観て下さい。声でもしっかり見えます。
目が。せつねえのが。せっつねえのが。
俺、女に産まれなくてよかったって思うよ。
 

『押しかけ女房』2010年(33才) 約28分
こちらも孤独な女の話。
上記の「スイッチ」から12年経って、再び描かれる、うまくいかない恋の話。
雨の中、身も心もズタボロで帰宅すると見知らぬ女性が部屋を暖かくし、温かい料理を作って待っている。
不意な侵入者に、ついつい「誰?」と聞いてしまう女。
侵入者は「女房です。」と答える。
追い払わず、そのぬくもりにいつしか気を許していく女。侵入者のぬくもりの動機は己が女房であるということにのみ起因している。不条理な、不可思議なぬくもり。
女の恋が再び周り出したとき、ぬくもりは真綿のように女の首を包んでいく。

昨日のちょこっと書いたけど、有香ちゃん、良いです。
リーディングなんだけど、記憶の中の有香ちゃん、妙に動きまくってるイメージなんだよな。
実際動いてないんだけど。
「スイッチ」でもこちらでもセックスに関する描写があるんだけど、
こっちはなんかちょっとほんとにエロかったな。正直。エロいなぁと思ったよ。うん。


俺がCプログラムが好きな理由は、せつないところ。
身を切るようなせつなさは、まるで、初期の魚喃キリコの漫画みたいな鮮やかさなんだよ。
しずかで、不徳で、まちがっていて、それでも屈託無く笑っている。
たぶん、また、あと何回か、うまくいかない恋をするんじゃないかな。それでも、あの鮮やかなやつを味わえるんなら、いいんじゃねえかな。傷ついても、とか思っちゃうね。いや、うまくいくのが一番だけどさ。
ちょっと俺の話しちゃうと、
ちょうど「スイッチ」が書かれた98年ごろ、俺は魚喃キリコの漫画で衝撃受けて、女の話ばかり書くようになったんだけど、そんときの鮮やかさを思い出したよ。
そんな2作品。
「俺も書きたい」という衝動を強くくれる作品っていうのは、好きなんだよ。
今ちょうど、こういう感じの作品って演劇でも漫画でもドラマでも映画でもあまり見ないから、
もしもこの記事でピンと来たなら、ぜひぜひおすすめです。
 

D  一幕物を味わう80分間
登場人物達と同じ時を刻み香り立つ台詞を堪能する80分。あるお彼岸の日の物語

『時計屋の恋』2006年(29才) 約80分 *第10回日本劇作家協会新人戯曲賞 入賞作品* 
これはね、まずロケーションがいい。
どこかは明記されてなくて、まあモデルはあるんだろうけど、その郊外感がいい。
だめだね。駄目な街だね。駄目サバーバン。呑気すぎる。
不況のあおりを思いっきり食らっていて、やがてジャスコに食いつぶされるであろう、そんな街。
そこの、時計屋をたたんだ男の話。
男が生きてきた時間が周りの人間のどうでもいいようなゴタゴタで彩られていく。
いとおしさが塵のように降り積もる。見えない毒のようにいつのまにか男の生活を侵している。
いとおおしさに毒されている、男の日常。
そしてタイトルにもあるように、観ている俺たちはこの男に、どうか恋を!と肩入れしちゃうんだな。

もうね!この男を演じる藤川修二さんが最高。おれはもう、ずっとニヤニヤして観ていたよ。
しゅうさんを信じて、しゅうさんにまかせて、座っているだけでいい。
知らない誰かの人生を、俺のかな?って勘違いしちゃうよ。
自分の中にいる、内なるしゅうさんが鳴いているよ。
ほんとね、序盤は観ていてひたすらしあわせなんだよ。
死に掛けた郊外の町で、いろんな人が訪れてきて、なんだかんだ言いやがって、うるさくて、
とてもしあわせなんだ。
だけども、ポッカリ空いちゃってんの。うまんねえもんがどうしてもあんの。
生活ってそういうもんじゃん。
生きてりゃ欠けるじゃん、なんかしら、だいじなもんが。
だけど愚直に生きてる人には、なんかちっちぇえもんでもいいからしあわせになってほしいんだよ。
だけど、だけどさあ!!!!!
ああああ!!!

もう、しゅうさんのブログのリンクはっちゃう。
http://www7b.biglobe.ne.jp/~shuu32jikawa/
 

小栗、お前もキャストだろ?さっきからめんどくさげなファンの文章みてえんなってんじゃん。
って思うかもしんないけど、いいだろ?キャストだからもう全部観れたんだぜ。自分が出てるやつは観れてないけど。そして俺はめんどくさいファンそのものでもあるんだよ。うるせえな。


リーディング、面白いです。
古民家というロケーションも、イマジネーションを助けてくれます。
 
春のやさしさと、痛みに、
もしかしたら、
昔の痛烈な痛みが、
過去の苦しい記憶が、よみがえるかもしれません。
そしてそいつらは、
いまはもう、押し花のようになっていて、かわいいな、と思えるかもしれません。
 
春とは、始まりの季節とは、
そもそもそんなものではないのでしょうか。
可愛い痛みを、あなたに。
それはうずきです。
この物語たちに触れて、恋をしたくなってくれたら万歳だなぁと、
俺は思います。

【今後の公演日時】
4月
8 日(日)15:00- D / 18:00- B(キャンセル待ち) /19:30- A
9 日(月)15:00- B*/ 19:30- C
10日(火)15:00- D*/ 18:00- C /19:30- A
11日(水)--休演日--
12日(木)15:00- C*/ 18:00- C /19:30- B
13日(金)16:00- D*/ 18:00- A /19:30- D
14日(土)16:00- C / 18:00- A /19:30- B

*平日マチネ割引

詳細は青☆組HPにてご確認ください。
http://aogumi.org/top.html
 
チケットは小栗フォームから申し込んでくれたら、
今後のキコ/qui-co.でやるWSただにしたり、台本(俺の)あげたり、
なんかつけますよ。ブログよんだよー、とかコメントつけてくれると嬉しいです。
おすすめは、俺の出ているBプログラムと言いたいのが正直なところなんだけど、
キコ/qui-co.好きなひとはCプログラムも観て欲しい。
なんで?っていうと、俺が好きだからだよ。
よろしくお願いいたします。
 
何かがついてくる小栗のフォームはこちら
↓ 
http://bit.ly/HbjzKW
 

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2012年4月 5日 (木)

青☆組ドラマリーディング企画 「青色文庫」に出演します

小栗です。ブログ、ご無沙汰です。
覗いてくださっている方、誠に申し訳ない。

今日でちょっと日々が落ち着けたので 
また、これからちょくちょく更新していきます。
 
 
落ち着けたので、とか言いながら明後日から本番なのだけど、
青☆組「青色文庫」に出演します。
リーディングです。
http://stage.corich.jp/stage_detail.php?stage_main_id=27018 

僕が出演するのはBプログラム。
売り止めが出ているので、僕が出ているBで案内できるのは

12日(木)
19:30

14日(土)
19:30
 
です。
 
お知らせが遅くなって申し訳ありません。
是非是非お越しください。
 
ひとまず、これは俺が出るBでの話であって、
もちろん、他のプログラムもとても素晴らしい時間を提供できるものとなっています。
 
青☆組の組員たち。
そして最近のレギュラーであるキャスト陣。
素晴らしいです。
吉田小夏の戯曲の美しさや遊びの奔放さをあますことなく
「声」
で表現しています。

今回初参加となるのは、
僕と、キコ/qui-co.での好演も好評な東澤有香ちゃん。
先日の通しで観たけど、よかったよ。有香ちゃん。
有香ちゃんは、声が掠れる瞬間が声フェチの俺をすこぶる震わせる。
俺のほかに声フェチを自称してる変態どもは来いよ、って思う。
震えるから。
震えなかったらおまえ、声フェチじゃねえよ。わかってねえよ。
でも、震えなかったらごめんね。
メインで出ているAプログラムの「押しかけ女房」を観た(聴いた)んだけど、
よかったんだよ。うるせえな。
 
話、変な方にいってしまって申し訳ない。
話なんか変なほうに行ってなんぼだと思っている俺が申し訳なく思うほど、
青☆組は
「上質なそいつを決め込む」
のです。
青☆組はいつもイングリッシュガーデンを想起させる。
晴れも雨も、曇りも
花はそこにあって、撃たれている。
わたしたちはそこにいて、目と耳で大気を吸い込む。
呼吸をせずに、大気を吸い込む。
なつかしい、という感情が芽生えたなら、成功。
この庭園をわたしたちは目隠しで歩かされている。
草と花の香りで、私たちは品行方正のまま狂わされてしまうんだ。
庭師、吉田小夏と役者たちの仕事に、
私たちは、礼節を踏まえて正しく狂う。
このまぶたの裏の景色に、安堵する。

この庭園に、
俺みたいな雑草脱法ハーブがいていいのかと、正直思っちゃうんだけど、
草もちみたいに、存在したいなと思っています。
おれだって、美味しいよ。

 
なんか、また話が狂っちゃって申し訳ないけど、
あの、
ほんと、
ふっつーに面白いです。たのしいです。
古民家でやるんだけど、
「古民家で、お話を聞く。」
って、いう、ね。
観光だと思ってきて欲しいです。
うん。
遠野だよ。
土曜からワンウィーク。目白は遠野になるよ。
 
うん。
いいこと言った。
時間を遡って蔵出しされる、庭師の日記。その筆致。 
物語が誘う大気の香りと、
美しいキャストの声。まなざし。
これは、観光です。
ぜひ来てください。お茶も美味いよ。
 
小栗のチケットフォームはこちらです。よろしくお願いいたします。
http://ticket.corich.jp/apply/35016/012/
 

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2012年2月17日 (金)

「世田谷童貞機構」についてのたまには真面目な記事

小栗です。
 
「世田谷童貞機構」再演中です。
 
3ステ終了。
初演だったら公演終了してますが、今回は折り返しです。
残り4ステ。
 
今夜は、終演後にちょっとした判断ミスを繰り返してひとりぼっちになってしまい、電車を乗り違えてしまい、弁当屋で嫌な思いをして、弁当もまずくて、こんなにもひとりです。
からあげくってもひとり。
よごれっちまったわびしさに、飯に霙のふりかかる。
さびしい。
 
いや、さもしい。
好きなレディオヘッドの歌詞にもあった。
「そこがお前の居場所。お前は変われない。お前の親父がそうだったように。」
 
 
「世田谷童貞機構」
好評で何よりです。
熱い感想をもらえると、その分こっちも熱くなる。
ステージを重ねるごとに高まっていくのがすごくわかります。
やりながら、お客さんにもらいながら、こっちもやり返しながら、というコミュニケーションは前にもあったんですが、今回は結構時間もあるので、それを特に実感しています。
 
Live foreverでもすごくそれはあったし、まあ、前からあったけども、
去年から俺が立ってる芝居は全部櫻井さんとやってるんだけど、まあ、3本目だけど。
櫻井さんと一緒に立っていて、それをものすごく感じるようになりました。
くっきりと感じるようになった。
だから、明日も明後日もすごく楽しみ。
 
だから、ほんとに来て欲しいです。
今年のチームがまた来年作れるとは限らないから、
今のおれたちのチームの試合は、今、観て欲しいです。

市船や国見が、来年も同じチームで来ると思う?
 
 
「世田谷童貞機構」
さまざまな考察があって面白いです。
今日は青☆組のこなちゃんが来てくれていて、とても興味深いことを言ってくれて、
それで、この記事を書いています。
それは、
設定のスケールと描かれた情景のねじれの関係が産み出す「ストーリー性」について。
ね?
ほら。
俺真面目に書いてるでしょ?
真面目っぽいでしょ? 
 
設定はね、ほんとでかい。
SF。
ここは俺の担当で、俺は基本、でかいからね。性分だから。
でかくて、壊す。これは性癖だから。
でも、俺のモットーは「日常に光を」です。
この矛盾を埋めるのに莫大なエネルギーが必要で、だからキコの作品は変に熱くなるわけです。
 
櫻井さんは日常性を描くことに特化した人です。
クズな人間がでてくることが多いけど、クズが「生きてる」という一点にのみおいて気高い。
俺が最初にMCR観て感動したのは、その、一点の曇りのなさ。
まあ、ぼくはオシャレなので、小栗用語としてこれを「フロウレス」と呼んでいますが、
いや、もう、きもちいいぐらいフロウレスでした。

櫻井さんと最初に話した時に
彼が、あのうんちもらし野郎が言っていたことを思い出します。
 
「俺も小栗君も、おそらく、自分が見てきたものしか書けないよね。」
 
はっとしました。
俺は、SFを書いて、「見たかったもの」「見れないもの」を書いているつもりでした。
でも、言われてみると、たしかに。
はなよめたちが狩られる村の美しさも、
鬼と人間が目を刳り貫き合ってキスをする無残な光景も、
血まみれのパジャマで神戸の朝を歩くはだしの痛みも、
僕は、全部「見てきたもの」でした。
 
うちには怖い大人がよく来ていました。覚せい剤とかで顔がパンパンになってる人を毎日見てました。
顔が真っ黒になってる人を毎日見てました。
飼い主が帰ってこなくて、うちに住むようになった馬鹿でかい犬に足を噛み千切られそうになりました。
あと病弱だったので何回か死に掛けて、
もうなんか、生きてるってことが怖かったので、世界はほんとにおぞましかった。
たしかに僕には世界がそんな風に見えてました。
 

だから、友達とふざけているとき、とても楽しかった。
それを止める先生が憎かった。
本当に殺してやろうと思って、武器を用意しました。
 
見てきたもの。
 
 
その中で、これからも見たいもの。
 
相反するふたつの要素が、ここで帰結したわけです。
それが、「童貞」です。
 
これは、
一点の曇りもない、フロウレスな物語。
 
純粋に歪んだ、俺たちの(お客さん込みという意味ね)
 
大切な物語です。
 

 
 

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2012年2月11日 (土)

「世田谷童貞機構」ふたたび ブルマもでます

Stage25273_1

「世田谷童貞機構」ふたたびです!!!
再演です。
 

あらすじ!

---------ここから

「もし日本が戦争に負けていなかったら。」
昭和85年(西暦2011年)。大日本帝国は超日本帝国になりました。戦争に負けなかった帝国民に西洋化の影響は無く「恥」の文化が栄えました。それはもう過剰なまでに。
テレビ、ラジオ、雑誌、インターネット。すべての媒体からエロが根絶されました。帝國は「恥の概念」を利用し国民の統制を図っていたのです。
しかし、帝國の繁栄とは人口を増やすこと。帝國の首都、東京は区ごとにイロマチと呼ばれる性の解放区を設立しました。そこでだけ、人々は「恥」を捨てることができます。年齢を問わず、肉体的な成熟さえあれば、誰でも立ち入り、性交の機会を得られるのです。
イロマチ条例の施行により、東京都民は爆発的に増えました。
これは、そんな世界の、とある日常。
変わらぬ若者の青春の爆発です。

------------ここまで 
 
うん。再演だからこそ、冷静にあらすじを読める。
面白そうでなによりです。

今回再演にあたり、
キャスト変更と改訂があります。
キャストは前回ブラジルの諌山さんが演じたマツシタを
ナギプロの凪澤渋次さんがやります。
ナギプロweb
凪澤さん、白髪のまぶりっぷりがいいです。
よく一緒に歩いて帰るのですが、すごく聞き上手な人で、ものすごく話しやすいです。
合の手、相槌、ボキャブラリー、テンポ、切り替えしのトーン、緻密に設計された腕時計のように高度な最新技術がこっそり忍ばれています。
ほんと冗談じゃなく、そこが最大にすごいです。魅力です。弥勒でもあります。
もちろん芝居っていうのはそういうのが出てきますから、これはもう、面白いわけです。

あとのぼくたちは相変わらずです。
「相変わらず」なんて、
言えるほど、3ステしかやってないのにね。劇団員っぽい「うちら歴史あるから。」みたいな言い回しだよね。
でも先輩ヅラしたいです。
先輩ヅラ、大好き。

まあ、相変わらずとは言ったものの、
2回目だし、初演の時に到達できなかった悔しさを噛締めた時間があるので、
そのぶん「到達」に近づいたものになっています。
台本に対する「好き」っぷりがまるで違う。
好きになればなるほど、思い入れが強くなればなるほど、芝居のアプローチってシンプルになるものなのですね。
どの芝居でもそうかというと、よくわからないけど、今回はそうです。
そのぶん、シーンごとの色彩というか、鮮やかさみたいなものにキレがでていて、
その結果、今回はストーリーが強く伝わると思う。

すごくせつなくなりました。
まさか、この芝居で、芝居しながら泣きそうになってしまうとか、想像してませんでした。
ほんとせつないです。

で、改訂ですが、
そこはやはり櫻井さんです。
主にストーリーを伝える目的での改訂部分が多いのですが、
細部をちょいちょいいじることによって、馬鹿っぷりが誇らしげに立ち上がってくる。
この馬鹿っぷりはね、気持ちいいです。
これはほんとね、
生の芝居でないと味わえないと思うので、来てください。
「面白い」とか「切ない」は文字や映像でも追体験できるけど、
「気持ちいい」はね、無理です。来ないと。
 
なんか、いいことばっかり書いていて気持ち悪いですが、
観に来てもらいたくて書いていますので。こういう記事です。
 
嘘はついていないので、安心してください。
 
演出も若干変わります。
そのキュートでコケティッシュで愛くるしいルックスと思い切りのよい弾けっぷりでファンも多い、
しかし、その人気や評価によってなぜかネガティヴ思考にはまったり、台所がみずびだしになったりして苦労も多い業の深さでも定評のある、
あの宮本奈津美さん(27歳女性・東京都出身)がブルマをはきます。
えろい気分にもなれます。本人は嫌でしょうね。
嫌がってブルマをはく、どうですか?そんな宮本さんを見るのは。
ゲスですね。
ゲスですが、
どうでしょう?ゲスな一面も書いてみました。
ともに下衆な気持ちを恥ずかしがりませんか?
そういうのも、大人になるとなかなかできません。大人には羞恥心が無い。
恥ずかしがるのは、とても楽しいですよ。
だから、来て下さい。
 

そもそもなんで「ドリルチョコレート×キコ」をやることになったのか、
シンプルすぎて出鱈目な経緯はこちらを

ドリキコいきさつ(こりっち)

あと、そのときのこりっちでの感想
今読み返してみるとすっげーラフラフ言われてんなー。
たしかにラフだったもんなー。

こりっちの感想のページ


初演のあとにぼくが書いた記事がこれです(ネタバレあり)
人物設定とかストーリーボードなどなど

「童貞喪失紀行」 ~ドリキコ「世田谷童貞機構」エピローグにかえて
 
 
えっと、とにかく。
僕はこの言葉が嫌いなのであまり書かないんだけど、今回は書きます。
「がんばります!」
なんか、言いたい。今回は。
  
こころをこめて、童貞のままお待ちしております。
 
どんなこころを込めているかは、自分でもよくわからないけど、いまはとにかく、
こころの中に思いが、たぷたぷと溜まっています。
ちゃんとこれを、ちゃんとあげられるように、がんばります。
もらって悪いものではないと思うので。
もらいにきてください。家にはいけないので。
 

 
ドリルチョコレート×キコ
「世田谷童貞機構」

原案:小栗剛(キコ/qui-co.)
脚本:櫻井智也(MCR/ドリルチョコレート)

【場所】
サンモールスタジオ
東京都新宿区新宿1-19-10 サンモール第3M-B1
03-5367-5622 (事務所) / 03-3350-0335 (劇場ロビー直通)
丸の内線 新宿御苑駅より徒歩3分

【出演】
小栗剛
櫻井智也
本井博之
三科喜代
宮本奈津美(味わい堂々)
凪沢渋次(ナギプロ)

【日時】
2/14(火)19:30~
2/15(水)19:30~
2/16(木)19:30~
2/17(金)19:30~
2/18(土)15:00~/19:00~
2/19(日)15:00~

【料金】
前売り3000円、当日3300円 前半割引(14日15日16日)2500円

6月に駅前劇場で平日二日間のみという日程でやった公演の再演です。
好評だったので再演することになりました。

ぜひとも、ご来場お待ちしております。

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2012年1月 3日 (火)

きみがぼくをしってる


 
 
パソコンの中のデータを整理してたら、いろいろ昔のメモがでてきたのでツイッターで小出ししたり、ブログで大出ししてみたりした。ほとんどが3,4年前のやつだけど。
こういうことをやると如実にフォロワーが減るので、正直さびしい。
でもやめられない。

 
いままでしてきた悪いことだけで、
僕が明日有名になっても
どうってことないぜ
まるで気にしない
君が、僕を、知ってる。
 
この曲をの出だしが最高に好き。
中学の卒業間近の頃によく聴いてた。
その頃、八重ちゃんって娘が好きだった。八重ちゃんを思い出す。
八重ちゃんはおれによく話しかけてくれたので好きだった。
ショートカットで、クッキリした二重まぶたで、ソフトボール部だった。
告白はできなかった。
好きになってしまってからは、緊張してしまって話せなかった。
嫌われないようにするとか、好かれたくて八重ちゃんの彼氏っぽく悪ぶってみたりとかして、
なんだかもう話すことがなくなっちゃったんだよね。
スーパーマーケットの焼き鳥屋で、ソフトクリームも売ってて、
今頃の寒い季節だったけど、そこで一緒に食べたり、
友達が煙草を吸っているのを待っている時に一緒だったり、
あと、「なかよし」っていう文具屋があって、なんかしんないけどそこでよく会えた。
八重ちゃんに会うために、八重ちゃんの行ってた塾に勝手に行ったりしてた。
いれば、かならず話しかけてくれた。
八重ちゃんが、僕のことを知っている。
その事実を何度も反芻した。
 
結局、その恋はそれで終わって。
成人式の時に再会して、一緒に写真撮ってもらった。
そのあとちょっとだけ手紙のやりとりして、
手紙がおれの番だったのに、
ハタチにして不良になってしまったおれは字が書けなくなり、
それっきりだ。
 
それがもう、15年前なんだな。
ん?
おい!
待ってくれ。ハタチが15年前だって?
おれは15歳のときの恋の思い出を書いていた。
その5年後のはたちの成人しきのエピソードで幕を閉じた。
それからもう15年?
ん?
なんだ?
これは。
15?
ん?
なんだ。
トリックか?
まあ、とにかくもうすぐ35歳だ。
5って節目だから、覚えやすいよね。 
 
 
14歳とか15歳のとき、すごく幸せだったんだ。
かなしいこともくるしいこともくやしいこともあったけど、
夢があって、友達がいて、恋をしていた。
感じることが多すぎて、毎日死にそうだった。
こんな日は長く続かないさと思って、必死に焼き付けていた。
やっぱり、全部無くなってしまって、
おれはまったくかがやいてなくて、
輝いた日々なんてなくて、
あの日焼き付けた「感覚」がほんとにやけついたままになってるから、
苦しい。
 
「感覚」が戻るたびに、僕は「あいしてる」という言葉しか喋れなくなる。
相手のことなんかまるで無視した、
レイプまがいの
「あいしてる」
誰に向けたわけでもない、無差別の
「あいしてる」
 
祭りなんだよ。
おれはこれで、
ニヒリストが大嫌いなので、できればぶっころしてやりたいです。
頭のいい人はニヒリストが多いので、
自分が頭いいとおもっているひとは、きをつけてください。
たまにぶっころします。
 
 
話は変わるけど、
 
A Take Away Show
 
ってググってみてほしい。
ヴィンセント・ムーン(Vincent Moon)って人がやりはじめた企画?なのかよくわかんないけどそういうので、おれ、このシリーズがほんと大好きで。 
たとえばこういうの。
 

 
こういうのをね、作りたいと思って。
というか正直パクリたいと思って。
今日はビックカメラに行っていろいろ見て来たよ。
カメラだから。
ほんと、まじでパソコンを新しくするところからだね。
レンズも必要だけど、パソコンありきだわ。
 
荒船くんとやりたい。
 
いやね。やっぱキコの、つうかおれの心臓の中にある村ってのをね、
他人に表現される楽しさってのは狂っていてね。
「演劇の劇中の映像」
みたいなクソみたいなくくりの中でいては駄目だ!っていつも思ってて。
もういっぱつ抜けたいんだよ。
 
今後キコのビジュアルイメージでは全面的に参加してもらうしね。
Tシャツとかそういうのがあるとしたら。
本人に確認とってないけど。
断られたらさびしいけど。
荒船くん、断ったら俺、八重ちゃんに何するかわかんないぜ。
 
いやだろ。そういうのは。
俺もいやだ。
 
だから、やろうぜ。いろいろやろうぜ。
 
さくせん:いろいろやろうぜ
 
たたかう 

 

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2012年1月 2日 (月)

「とりはだ」

「とりはだ」


鳥肌。
彼はよく鳥肌を立てる。

鳥肌のシーン。
・ディストーションの瞬間。
・ベースの疾走。
発狂
野球帽。砕け散るイノセンス。
中古の戦車を拾って帰る?

歌詞が好きだなんて、お前、気持ち悪いな。

な?

野球帽。漫画。

鼓膜が破けた瞬間。喧騒の合間の言葉は

「夕暮れにうかびあがるおれ。」

鳥肌。

チューリップ。

鳥肌。

泣き叫ぶ子供のダダ。
母親の尻。何かを知り尽くした無知。ムチムチのけつ。

さあ、かまいたちです。
死亡。
鳥肌。

35歳の熟れた死体。

セックスへの憧憬。セックス時計。
時間終了。I don't know


鳥肌。


渇いた皮膚。春。


草原のギターはフォークソング。
可憐な恋人の健全な睡眠。

真夜中の鳥小屋の前のベンチ。

こどもが画用紙に棒人間を書く。

「これならあたしにもかけるね。」

「yes」

「せんせいみたいにお上手になりたい。」

「yes」

「せんせい。みて。」

「YES」

骨折したイルカと盲目のシャチが海上自衛隊に敬礼されている。
それを見て笑う無数の棒人間。

鳥肌。

鳥肌。

鳥肌。


ダビングなのになあ。

ひとりじゃ駄目だった。

唇を縫い付ける。

くちばし。

エレクトリカルな世界が夜を一層暗くする。

ウッドベースの弾けた音は、性欲の高まった女が少年をビンタする音。
あまりにも滑稽な女の表情に、外国の昼が覆いかぶさる。

セントラルパークではストラトヴァリウスの弦が切れたの。
日本食のランチタイム。
古代の化石を食べたラテン人が、
呪われて、地中に帰る。

何もいない鳥小屋。

くちばし。

よその屋上から。
ピアノが落ちてくる。

警官がなんでもないと言っている。

ぼくのくちばしが笑っている。

パトカーの赤い光が、おまつりみたいだから!
ぼくはたのしくて、おかさんとおとさんをさがした!!!!!!

これ、3歳のときに見た。あの夢だ。

やがて婦人警官が来て、「おかあさん死んじゃったね。」って言う。
お父さんがスーパーカブにまたがってジャリミチを爆走していく。

僕をすてた。

くちばしに羽があたる。

ぼくのとりはだは、もう鳥の肌になっていて。

プンプンしながらぼくは宙に浮くんだ。

ぼくはもう鳥。

くらげにのって、群馬に行く。

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しんねんのちかい

なんだかべつにキコのことばかり書かなくてもいいんだよね。
ブログなんだから。
 
あはははは。
 
キコに関することばっかり書いてる。二言目にはキコ。
キコに一生懸命だね、っていうよりか強迫観念っぽくて、
かわいそうだね、俺。
 
さて。
 
今年の目標はなにかなー、って思っているのだけど。
お。
もうすぐ元旦が終わる。
 
いい年にしよう。
おれがするんだ。
 
今年の目標は、「結婚」
 
数年前にも掲げた目標なんだけど、改めて掲げるよ。
結婚したい。
なんだかね、
もう。
すっごくしたいんだよ。
おれがしたいんだよ。おれが、結婚がしたいんだ。
 
家庭を作りたい。
おれのやすらぎとかじゃなくて、ただもう、作りたいんだよ!
他人じゃないやつがほしいんだ。一生懸命生きたいんだ。 
自由が制限されるとか金銭的にどうとか、
しらねえよ。
おれ馬鹿だから(本当)、計算よくわかんねえけど、そのぶんいっぱい金かせげばいいんでしょ。
 
正月やクリスマスに、人の真価は問われるよね。
家族と過ごして幸せだなって思えるのが、いいよな。それが正解なんだってすごく思った。
あこがれた。
おれは家族といたい。おれが作った家族と居たい。
においをかぎたいよ。怪我をさせないように気をつけるからハグとかブハブハとかやらしてほしい。
やらせてくれるような元気なパパになるよ。
それだけでいいよ。
 
なんかさ、想像しただけですごく興奮するんだよね。結婚とか家庭とか。
なんだこれ。
おれにも来たってかんじだよね。
開いた。
ゲートが。
みえるよ。今はみえるんだ。
 
 
みんなこんな感じで結婚したのか…。
すげえな…。かなわねえな。
 
たぶん、みんな、こんなかんじだろうな。
 

 
結婚は、もうおれの中で
「KEKON」
というひとつのムーブメントとして息づいているよ。
かつてのヒッピームーブメントやマッドチェスタームーブメントと同じように、
おれを徹底的にダンスさせるのさ、「KEKON」は。
 
うん。
ちょっとは本気です。
結婚は、したい。
恥ずかしい地点からのスタートですけど。
 
あと、今年はまずひどい肩こり治してイライラしない。
元凶だったからね。
今ちょっと治ってきたから、これの効果は期待できそうな予感する。
 
あと、ともだちと遊ぶ。
ひとりでばっか遊ばない。
 
あと、旅をする。
これもちゃんと感動をシェアできるようにする。
旅に出る前から感動しちゃってるのはもう、性癖みたいなもんなのでOK。
 
あと、新しいパソコンを買う。キーボードも新調する。
あと、服を買う。ここ3年くらい下着以外買ってないので。
  
ああ。
健康でさえ居れば、かないそうなものばかりを願ってるね。結婚以外は。
まあ、がんばろう。
まあ、ただ単にたくさんの手を握る。ってそれだけだよな。
 
いや、違う。
出会いを大切にするって意味だよ。関係を粗末にしないってことだよ。 
 
あと、好きな人には好きなことをしっかり伝える。
これは恋愛のことではない部門での話。

恋愛はどうでもいいよ。
おれがやりたいのはKEKONだから。
 
さて。
あたたかい話はここらへんでおわり。
 
おれの気合について。
 

まずは2月のドリルチョコレート「世田谷童貞機構」だ。
俺、もうキコでは出演しないつもり。

だから基本、オファーないと出ない。

キコで出演しなくなったら、「役者はやめたのね。」と思われる

オファー来ない

つまり、これが俺の最後の出演になる可能性あるってわけだ。
うわー、なんか。
なんか、こうして書いてみると。ペラペラな可能性だなー。
おれだけが不安なだけね。
うん。
 
忘れないように言っておくと、原案俺だから。
楽しいぜ!
ブチ抜けてる。
みんなと芝居できるのが楽しみ。
観にきてね。サンモールスタジオだよ。
 
もし結婚してくれる、って言うや検討してみるっていう人は是非観に来て欲しいな。
これは僕が日常的に、恒常的に考えている世界だから。
つまり僕の嫁さんは毎日こういう話を聞かされて、音楽を聴かされるわけだ。
もしかしたら、収入よりセックスより大事なことかも知れないぜ。

ことしもよろしくお願いいたします。
 
おぐり
 
John_bauertyr_and_fenrir


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2012年1月 1日 (日)

2012年 キコ/qui-co. 楽しい犯罪白書

1304733158410
 
 
あけましておめでとうございます。
 
キコ/qui-co.です。
 
キコ始動からの約2年。
多くの方々のお力添えあって、数々の公演とそれに付随する表現を行うことができました。
ありがとうございました。
本当に、心より感謝いたします。
 
キコはこれまで、小栗の演劇ユニットとして活動していました。
まず、僕の台本世界ありきのユニットなので、
参加してくれた方々は、僕の作品が好きだという感情で参加してくれました。
4回の公演を通じて、それは相当な数です。
とても感謝しています。
好きになってくれてありがとう。

その中で、
多くの人々との出会いと別れがありました。
大好きだ!一緒にやろう!で始まったものが、今では疎遠になってしまった関係もあり、
思い起こすたび悔しく、寂しくなります。

そういうこともあるさ、そういうもんさ、と自分を奮い立たせてみても
やっぱり苦しいのは変わらないです。
しかし、人間関係だけでは作れないので、
やっぱりこういうことは内包しながら進んでいかないといけないと思います。
ただ、 
これからはもっともっと大切に、大事にしていきたいと思っています。
小栗嫌い。
お前が変わらない限り許さん。
反省しろ。
みたいな状態でしたら、謝ります。連絡ください。
その上で、「これから」のほうに回って待ってもらえると、
お互い楽しいと思います。

そうです。「これから」です。

Live foreverのあたりの記事で、これで赤字だったらキコ消滅。
ということを書きました。
赤字でした。
予想外の赤字でした。
公演3日目あたりで赤字確定していたので
キコはここで最後だな。と思いました。自分の中では決めていました。
だけど、Live foreverのお客さんの反応を見ていたら、
なんだか自分が仮面ライダーになったような気分になって、
続けないといけないと思い直しました。
アンケートの熱量がすごかったです。
僕は、満足していないけど、伝わったんだな。共有できたんだなと思いました。
褒められても素直に受け取れない自分です。
「ウラ」で賞をもらっても素直に喜べませんでした。
僕には、喜んでいると盗人が現れるという被害妄想があります。だから駄目なんです。
 
でも、それでも。
素直に受け取らないといけないような熱量の反応だったのです。
それもたくさん。
公演を打って、ありがとうを「言われる」のは、これはもう照れていたらいかん。
真正面から受け止めないといかん。

ガプヨツで受け止めてみたら、
やる気が起きました。

なんだ、やる気の問題だったんだね。
よし!
年内だと盗人が来るから、
年が明けてから物事を始めよう!
と決めていたんだよ!
暗いようなことを書いていたのは盗人よけなんだよ!

2012年も、キコやります!

キコの今年の活動はまだ何も本決まりしていません。
こんなことがやりたいなー。ということを書きます。
 
まず、今思っているのは、
演劇以外のこともやる。
いきなりふんずまったことを言いますけど、
金は無いです。
だから演劇の本公演を打てるのは、年末にならないと無理です。
だけど、そんな先の公演なんか待ってられないんだよ。おれが。
手を繋いだだけで結婚したくなるような俺が、
待ってられるかよ。
 
だから、もっと短期間で、演劇ほど金がかからず、スパッとできることをやる。
たとえばバンド。
こないだのLive foreverでやりたかった生演奏をやっとやれて、思ったのは
「これはキコの音楽として育てたほうがいいな」
ということです。
もともと「はなよめのまち」でもストンプっぽいことやったりとかして、
ほんとは「ウラ」でもやるはずだったんだよね。
だから音のイメージはあって、でも
「演劇じゃあ、できねえのかな…。」
とも思い始めていたのだけど、Live foreverでね、
ぜんぜんそんなことないって思えた。
まずはコアを作って、そこから徐々にパートを増やして、
メンバー固定して、という感じで、
できれば役者もできる人で集めたい。
と俺は考えている。武井に話してないので、武井のイメージを聞かないと。
 
俺のイメージでは、キコの世界観に準じた音楽になる。
だからキコの活動の範疇に入れたい。

ということになってくると、
キコはメンバーを入れていくことになる。
劇団員という言葉がめっぽう苦手な僕としては、
芝居のほかにも思いつきでいろいろやらされる、と覚悟してもらいたい。
それを楽しそうって思えないとキコは無理。
言われたからやる。
教えてくれたら弾く。
芝居だけやりたい。
劇団の制作仕事はやる。
という感じでは、それは劇団員だ。劇団員はいらない。
駄菓子屋に集まるメンバーがほしい。
 

で、芝居としてもメンバー化するのはほんと理にかなっていて、
これからの僕は身体性を強く求める。
動けないとキコは無理。
つまり、定期的にスポーツやるよ、ということ。

な?
歌って、バンドやって、スポーツ…まあおそらくサッカーだろうね。
そんなことやるのは駄菓子屋に集まる面子じゃないか。
駄菓子屋は戦いだったはずだ。
たとえば、自分の買いたいものだけを買っていても存在意義は薄れる。
「あいつのお菓子の目利きは確実だ。」
と思わせないといけない。
お菓子の選別にさえ、気を抜かなかったろう?
自分を楽しいやつだと思わせるために。
 
メンバーだから出演できる、と劇団仕事をやってあぐらをかいて、
あとは小栗さんいい役ください。おもしろいこと書いてください。
って、どーーーーしてもなるのよ。
人間だもの。
プロ意識がどうじゃなくて、
人間だもの。
そりゃ、普通そう思う。
だから僕はそういうの責めない。
だけど、そりゃ「劇団員」だからそう思ってしまうのであって、
駄菓子屋メンバーだったら思わない。
だって面白くなかったら簡単に仲間はずれにされちゃうような場所だもの。
いくら仕事してても駄目だもの。
笑顔や喜びは、嘘や情けで表現できないもの。
それは俺もしかり。
そんなやついらない。
  
ちょっといろいろやりながら、人を見ながらメンバー化していく。
まあ、去年も言ってたことだけど。
目下公演が決まっていない今なので、この
「ちょっといろいろやりながら」
ができるのではないかと。
 
なんか演劇一切やらないようなこと言ってるけど、
本公演が無理なんであって、
低予算でできるならやろうと思ってます。
短編集みたいなのを。
予算組みしてみたけど、むずかしい。
俺はね、経理ができないんだよ!

だから、そういういわゆる制作面での協力者も募集しています。
つうか、これが一番切実ですね。
苦手というレベルでは無いので。
駄菓子屋そのものになってくれる人を求めています。
 
あと、ブログのタイトルのところに最近思いついたキコワードみたいなのを書きました。
ちょっと今気に入ってるんだよね。
こんな感じ。
キコは今年も元気にやります。
 
物語は幻想、映像は写実、音楽は狂騒、言葉は精霊、身体は清潔、血液は濁流、文字は恋愛、住居は森林、寝床は海底、土着信仰の世界最新モード。そんな舞台を作っています。ハード・ポップ・バーリトゥード・トランス・ロマンチック・プレイシステム。キコ/qui-co. 幼児の暴走族です。
 

 
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